営業マンがサービスを企画する難しさ
サービス企画やマーケティングをやっている人からすればすごく当たり前のことだが、サービスを考えるためには、まずは顧客を絞ることが重要だ。つまり、誰に向けたサービスなのかということを明確にするのだ。そのためにペルソナを設定したりする。
元営業マンだったぼくは、サービスを考える上で、顧客のニーズが重要であると考えた。そして実際に顧客の元へ行き、ニーズを深掘りしていった。すると、ニーズが明確になっていった。
ぼくはこれらのニーズを応えるためのサービスを考えた。
顧客はこういうニーズや課題を持っていて、これとこれとこういう機能を持ったサービスを作ればニーズに応えることができる!
さらに顧客に意見を聞いて、どんどん確信していった。
「いける!」と。
しかし、当時のぼくは大きな過ちを犯していた。
それは元々営業マンであるがゆえの過ちであったのかもしれない。
みんなに好かれる汎用的なサービスを考えてしまっていたのだ。
よく本にも書かれている内容なのだが、汎用的なサービスは誰にでも対応できるというメリットがあるが、実は誰にも刺さらないサービスになりやすいのだ。つまり、ターゲットが不明確で、ぼんやりしたサービスになってしまう。
ターゲットを明確にして、ペルソナを作った方がいい。
こんなことは勉強していたぼくにはわかっていた。しかし、見事に逆をいった。
それはなぜか?
この落とし穴は営業マンがかかりやすいと思っている。
営業マンは一番顧客に近く、顧客の声を大事にする。一番ニーズもわかっている。
ただし、営業マンにとっては目の前の顧客が一番大事なため、全体を考えにくい。
その結果、目の前の全ての顧客に好かれるサービスを考えてしまうのだ。
サービスを考える上では、ターゲットを明確にし、その人たちに熱狂的なまでに好かれるサービスにするべきだ。逆に、それ以外の人には嫌われても構わない。それくらいでないと、誰にも支持されないサービスになってしまうのだ。
機能盛りだくさんのサービスを作りたくなりがちだが、そこはグッと我慢。
ターゲットをリアルに想像する。そしてターゲットとなる顧客にとことん好かれるサービスを追求していきたいと思う。